
こんにちは、りんむです。
世界の昔話も教訓ってありますよね!
その中でも「グリム童話」を選んでみました。
昔話って、ただの“お話”じゃない。
こどもに伝えたいこと、大人が忘れかけていたことが、そっと語られている気がします。
「やさしさって何?」
「正直でいるってどういうこと?」
そんな感性を、物語を通してこどもに届けてみませんか。
今回は、子育てに役立つグリム童話から9話選び、それぞれのあらすじ・教訓・連想される四字熟語をやさしくまとめました。
親子で読んでも、大人が心の整理に使っても、きっと何かが響くはずです( *´艸`)
グリム童話とは?
グリム童話は、ドイツのグリム兄弟(ヤーコプとヴィルヘルム)が、昔の人々から聞いた話や民話を集めてまとめた童話集です。
1812年に初めて出版されてから、世界中で読まれるようになり、『赤ずきん』『白雪姫』『ヘンゼルとグレーテル』など、今も親しまれているお話がたくさん入っています。
もともとは学問的な目的で集められたもので、初期の話にはちょっと怖い描写もありましたが、のちに子ども向けにやさしく語り直されていきました
ブレーメンのおんがくたい

年をとって働けなくなったロバは、家を追い出されそうになります。
そこで「音楽隊になるためにブレーメンへ行こう!」と旅に出ます。
途中で、犬・ねこ・にわとりと出会い、みんな同じように年をとって居場所をなくしていました。
4匹は力を合わせて旅を続け、途中で泥棒の家を見つけます。
動物たちは協力して泥棒を追い出し、その家で幸せに暮らすことにしました。
ブレーメンには行かなかったけれど、みんなで新しい居場所を見つけたのです。
【🌟 教訓・メッセージ】
- 年齢や境遇に関係なく、希望を持って前に進める
→「もう役に立たない」と言われても、自分の価値を信じて行動することが大切。 - 仲間と協力することで、困難を乗り越えられる
→1匹ではできないことも、みんなで力を合わせれば可能になる。 - 新しい居場所は、自分たちでつくることができる
→「夢に向かう途中で見つけた幸せ」もまた、かけがえのないもの
【🌹 関連する四字熟語】
🐴老馬之智(ろうばのち)
意味:年を重ねた者の知恵
→年老いた動物たちの経験が活きる。
🐴和気藹々(わきあいあい)
意味:仲良く楽しく過ごす様子
→最後の暮らしぶりにぴったり。
赤ずきん

赤ずきんは、おばあさんのお見舞いに森を通って出かけます。
お母さんから「寄り道しないでね」と言われていたのに、森で出会ったオオカミに話しかけられ、つい油断してしまいます。
オオカミは先回りしておばあさんを食べてしまい、赤ずきんも飲み込んでしまいます。
でも、最後には猟師が助けに来て、赤ずきんとおばあさんは無事に救われます。
【📖 教訓・メッセージ】
- 知らない人に気をつけること
→ 優しそうに見えても、だまそうとする人がいるかもしれない。 - 約束を守ることの大切さ
→ お母さんとの約束(寄り道しない)を守っていれば、危険を避けられたかも。 - 困ったときに助けてくれる人がいる
→ 最後に猟師が登場することで、希望や安心感も描かれています。
【🌹 関連する四字熟語】
🐺油断大敵(ゆだんたいてき)
意味:ちょっとした気のゆるみが大きな危険につながる
→赤ずきんの油断が物語の転機に
🐺危機一髪(ききいっぱつ)
意味:もう少しで大変なことになる寸前
→猟師がギリギリのところで助けてくれた
ヘンゼルとグレーテル

貧しい家の兄妹、ヘンゼルとグレーテルは、親に森へ捨てられてしまいます。
ヘンゼルは白い石をまいて道を覚えていたので、1度目は家に帰れました。
でも2度目はパンくずをまいたのに、鳥に食べられてしまい、森で迷子に。
そこで見つけたのが、お菓子でできた魔女の家。
魔女はグレーテルを働かせ、ヘンゼルを太らせて食べようとします。
けれど、グレーテルが勇気を出して魔女をかまどに押し込み、兄妹は宝物を持って家に帰り、幸せに暮らしました。
【💡 教訓・メッセージ】
- 兄妹の絆と助け合いの力
→ どんな困難も、支え合うことで乗り越えられる。 - 知恵と勇気が自分を守る
→ ヘンゼルの石、グレーテルの行動。子どもでも工夫と勇気で道を切り開ける。 - 見た目にだまされないこと
→ お菓子の家は甘い誘惑。でもその中には危険が潜んでいる。
【🌲 関連する四字熟語】
🍬知勇兼備(ちゆうけんび)
意味:知恵と勇気の両方を持つこと
→グレーテルの行動にぴったり。
🍬起死回生(きしかいせい)
意味:絶望的な状況から立ち直る
→魔女を倒して脱出する場面。
こびとのくつや

あるところに、貧しいけれどまじめな靴屋さんがいました。
ある晩、最後の一足分の革を机に置いて寝ると、朝には立派な靴ができていました。
それは、夜中にこびとたちが作ってくれたものでした。
靴屋さんはその靴を売って、また革を買い、次の晩もこびとたちが靴を作ってくれました。
靴屋さんと奥さんは、こびとたちに感謝して、服と靴を手作りしてプレゼントします。
こびとたちはとても喜び、それを着て踊りながら去っていきました。
それからはこびとたちは来なくなりましたが、靴屋さんは幸せに暮らしました。
【💡 教訓・メッセージ】
- 人のために働くことの尊さ
→ こびとたちは見返りを求めず、黙って助けてくれました。 - 感謝の気持ちを形にすることの大切さ
→ 靴屋さん夫婦がこびとたちに服を贈る場面が、心の交流を描いています。 - 善意はめぐり、幸せを生む
→ 助け合いの連鎖が、靴屋さんの暮らしを豊かにしました。
【🌲 関連する四字熟語】
🧵和衷共済(ちゆうけんび)
意味:心を合わせて助け合う
→夫婦の協力やこびととの関係に通じる。
🧵善因善果(ぜんいんぜんか)
意味:よい行いはよい結果を生む
→小びとたちの善意が靴屋さんの幸せに。
金のがちょう

心やさしい末息子が、森で出会った小人に食べ物を分けてあげたことで、金の羽を持つガチョウを授かります。
そのガチョウに触れた人々が次々とくっついてしまい、奇妙な行列ができあがります。
その様子を見た「一度も笑ったことのないお姫様」が思わず笑い、末息子は王様の出す難題を小人の助けで乗り越え、ついにはお姫様と結婚して幸せに暮らしました。
【💡 教訓・メッセージ】
- 親切は思いがけない幸運を呼ぶ
→ 小人にやさしくしたことで、末っ子は幸せをつかみました。 - 見た目や評判で人を判断しないこと
→ 「とんま」と呼ばれていた末っ子が、実は一番賢くて善良だった。 - 笑いとユーモアの力
→ 行列のシーンはユーモラスで、笑いが人の心を動かすことを描いています
【🌲 関連する四字熟語】
🪿善因善果(ぜんいんぜんか)
意味:よい行いはよい結果を生む。
→小人への親切が幸運につながる。
🪿一笑千金(いっしょうせんきん)
意味:笑いが大きな価値を生む
→姫の笑顔が物語の転機に。
おおかみと七ひきのこやぎ

お母さんヤギは、七ひきの子ヤギたちに「オオカミには気をつけてね。声と手を見れば分かるから」と言って出かけます。
オオカミは子ヤギたちをだますために、声を変えたり手に粉をつけたりして、ついに家に入り込んでしまいます。
六ひきの子ヤギは食べられてしまいますが、末っ子だけが時計の中に隠れて助かります。
お母さんヤギが帰ってきて、末っ子から話を聞き、オオカミのお腹を切って子ヤギたちを助け出します。
最後はオオカミのお腹に石を詰めて縫い、井戸に落ちてしまうという結末です。
【🌱 教訓・メッセージ】
- 親の言いつけを守ることの大切さ
→ お母さんの言葉を信じていれば、危険を避けられたかもしれない - 見た目や声にだまされないこと
→ 優しそうに見えても、本当の姿を見抜く力が大切。 - 家族の絆と助け合い
→ 最後にお母さんが子どもたちを助ける姿が、安心感と愛情を伝えてくれる
【🌹 関連する四字熟語】
🐺油断大敵(ゆだんたいてき)
意味:ちょっとした気のゆるみが大きな危険につながる
→もう少し注意深く見れば、オオカミだと気づけたかも!?
🐺危機一髪(ききいっぱつ)
意味:もう少しで大変なことになる寸前
→お母さんの決断力が子ヤギを救った!
しらゆきひめ(白雪姫)

美しい白雪姫は、継母である女王に嫉妬され、命を狙われてしまいます。
森へ逃げた白雪姫は、7人の小人たちと出会い、助けられながら暮らします。
しかし、女王は毒りんごで白雪姫を眠らせてしまいます。
やがて王子のキスで目を覚ました白雪姫は、王子と結婚し、幸せに暮らしました。
【🌱 教訓・メッセージ】
- 嫉妬は自分を滅ぼす
→ 継母の美への執着が、破滅を招いた。 - 純粋さと善良さは人を惹きつける
→ 白雪姫の優しさが、こびとや王子の助けを呼んだ。 - 見た目だけでなく、心の美しさが大切
→ 外見の美しさよりも、内面の輝きが人を幸せにする
【🌹 関連する四字熟語】
👑才色兼備(さいしょくけんび)
意味:外見と内面の両方が優れている
→白雪姫をあらわしているね
👑因果応報(いんがおうほう)
意味:行いには必ず報いがある
→継母の最期に通じる。
ラプンツェル

むかしむかし、森の塔にラプンツェルという女の子がすんでいました。
金色のながい髪をもつラプンツェルは、魔女にとじこめられていたのです。
ある日、王子さまが塔の下から声をかけると、ラプンツェルは髪をおろしました。
王子さまは髪につかまって塔へあがり、ふたりは仲よくなりました。
でも、魔女に見つかってしまい、ふたりははなればなれに。
それでも王子さまはラプンツェルをさがしつづけ、やっと再会します。
ラプンツェルの涙が王子さまの目にふれると、ふしぎなことに目が見えるようになりました。
ふたりは手をとりあって、おしろへ帰り、しあわせにくらしました。
【🌱 教訓・メッセージ】
- 自由を求める勇気
→ 塔に閉じ込められても、ラプンツェルは外の世界を夢見て行動します。 - 試練を乗り越えて成長する力
→ 追放や失明という困難を経て、二人は強くなり再会を果たします。 - 愛と信頼の力
→ ラプンツェルの涙が王子を癒す場面は、愛の奇跡を象徴しています。
【🌹 関連する四字熟語】
🏰真実一路(しんじついちろ)
意味:まっすぐに誠実さを貫いて生きること。
→どんな困難があっても、心のままに、正直に、まっすぐ進む姿勢を表します。
🌿因果応報(いんがおうほう)
意味:行いには必ず報いがある
→魔女や夫婦の運命に通じる。
かえるのおうさま

おひめさまは、お気に入りの金のまりを泉に落としてしまいます。
こまっていると、かえるがまりをひろってくれました。
そのかわりに「いっしょにくらしたい」と言うかえるに、おひめさまはいやがります。
でも、かえるとの約束を思い出し、しぶしぶ受け入れると――
かえるは本当のすがたをあらわし、りっぱな王子さまに変わるのでした。
【🌱 教訓・メッセージ】
- 約束は守るべきもの
→ たとえ気が進まなくても、口にしたことには責任がある。 - 見た目で人を判断しないこと
→ 醜いかえるの中に、優しく誠実な王子が隠れていた。 - 誠実さが幸せを呼ぶ
→ 王子もハインリヒも、真心を持って姫を信じ続けた
【🌹 関連する四字熟語】
🐸温厚篤実(おんこうとくじつ)
意味:穏やかで誠実な人柄
→王子の本質や、約束を重んじる国王の姿にも重なります
🐸誠心誠意(せいしんせいい)
意味:うそ偽りなく、まごころをこめて人や物事に向き合うこと
→王子もハインリヒも、真心を持って姫を信じ続けた
さいごに
昔話は、こどもだけのものではありません。
忙しさの中で忘れかけていた感性や、心の奥にしまっていた問いかけが、ふとよみがえることもあります。
グリム童話の世界には、やさしさや誠実さ、勇気や希望が静かに息づいています。
それぞれの物語が、あなたの心にそっと語りかけてくれますように。
そして、こどもたちの感性にも、やさしい灯りがともりますように。
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